LE STADERE

レ・スタデーレ
トスカーナ州 グロッセート県 スカンサーノ
レ・スタデーレはトスカーナの南西、マレンマ地方のスカンサーノに位置する2020年に始動した新しいワイナリーです。オーナーのアルベルトは元航空宇宙エンジニアで、幼いころから培っていた夢と、祖父母の代から続くワイン造りの伝統を現代の技術と組み合わせて表現したいとの思いでワイナリーを設立します。 葡萄畑は海抜380mのなだらかな丘陵地帯にある小さな町、ポモンテに12ヘクタールにわたって広がっています。畑ではティレニア海からのそよ風が常に吹いており、雨が少ない乾燥した気候と石が多く水はけの良い骨格に富んだ土壌が他のモレッリーノ(サンジョヴェーゼ)と異なる個性をワインに与えているとオーナーのアルベルトは言います。 この地域の葡萄畑は古代エトルリア人(紀元前8~3世紀頃)が統治している頃からすでに高く評価されており、現在はアルベルトと同じ哲学を共有している国際的に有名な農学者兼醸造学者のガブリエレ・ガデンツと共に、2020年の設立当初から有機栽培を実践しています。畑では化学処理は一切使用せず、銅と硫黄のみを使用し、必要な場合のみ有機肥料を使用します。 アルベルトは気候、畑、葡萄品種のもつそれぞれの個性を尊重し、脚色の無い自然と一体となったワイン作りを哲学として、個性にあふれた生命力の強いワインを生み出すため、日々研究と挑戦に取り組んでいます。

SESTILE 2020

セスティレ
品種
モレッリーノ(サンジョヴェーゼ) 85%、 プティ・ヴェルド 15%
原産地呼称
DOCG モレッリーノ・ディ・スカンサーノ

スカンサーノ。海抜380m。
粘土石灰質の骨格の豊富な土壌。
樹齢
20年
収穫
手摘みにて9月下旬頃収穫
醸造
除梗・圧搾後、ステンレスタンクで発酵後15日間マセラシオンし、26℃に制御しながらポンピングオーバーとデレスタージュを繰り返し同容器で6ヵ月熟成。澱引き後マロラクティック発酵を行い、更にセメントタンクにて18ヵ月熟成。その後瓶詰めし、ボトル内にて6ヵ月熟成。
生産本数
10,000本前後
セスティレとは古代ローマ暦の6月(現代の8月)の意味になります。このスタンダードラインのセスティレは樽を使用していませんのでリゼルヴァは名乗れませんが、リゼルヴァより長い30ヵ月以上の熟成をしてリリースされます。やや褐色したルビー色。熟したチェリーやイチゴなどの糖度を感じるような香りと、ブラックベリーやプラム、ハーブのニュアンス。熟成感を感じるソフトな甘さを伴ったビロードのようなタンニンと、落ち着きのある完熟した赤系果実が心地良く喉に吸い込まれていきます。スタンダードラインでもワイナリーのポテンシャルを存分に感じてもらえる味わいです。Alc.14%

EFFEMERIDI 2020

エッフェメリディ
品種
モレッリーノ(サンジョヴェーゼ) 100%
原産地呼称
DOCG モレッリーノ・ディ・スカンサーノ・リゼルヴァ
スカンサーノ。海抜380m。
粘土石灰質の骨格の豊富な土壌。
樹齢
20年
収穫
完璧な葡萄のみ選果し、手摘みにて9月下旬頃収穫
醸造
ステンレスタンクで発酵後30日間マセラシオンし、30℃に制御しながらポンピングオーバーとデレスタージュを繰り返します。 セメントタンクにてマロラクティック発酵を行い、バリック(新樽50%)にて24ヵ月熟成。その後セメントタンクにて数ヵ月落ち着かせ瓶詰め。
生産本数
3,000本
エッフェメルディとは自分自身の方向性を定めるために星の動きを観察していた古代人の天体地図を意味します。より明るい褐色したルビー。バニラやビターココア、アニス、タイムに厚みのある完熟チェリーやインクのアロマ。香りの時点からセスティレとは格の違いが感じられ、まだタンニンはあるものの丸く柔らかい果実に、サンジョヴェーゼ100%ならではの華やかさが余韻に鼻から抜けていきます。何度も口に含めば含むほど、このワインのポテンシャルを感じられずにはいられないでしょう。スカンサーノならではの豊富な果実味と石灰質土壌由来のミネラルがバランス良く表現された個性の光る1本です。Alc.15%