EMILIO SCIACCA

エミリオ・シャッカ
シチリア州 エトナ リングアグロッサ村
エミリオ・シャッカはエトナを主人公とするラブストーリーを表現する為、2015年に誕生しました。 カターニャ出身の現当主のエミリオは、工学部を卒業後、博士号を取得。その後彼は外国、言語、自然、自分の土地、そしてエトナへの情熱を育んでいきます。 エトナへの思いから、2003年にエトナ山でのトレッキングツアーや自然ガイドを行うためディレクターの資格を取得し、現在もワイナリーで行われるツアーのオペレーターも務めています。 19世紀頃に造られたワイナリーはエトナ山北東側のリングアグロッサ村にあり、2haある畑はそのリングアグロッサ(標高600m)とテッレネーレやドンナフガータもあるランダッツォ(標高700m)の2箇所にあります。 ウドンコ病とべト病の増殖を抑えることに重点を置き、気候条件を監視して硫黄と銅の使用濃度を最小限に抑え、フェロモントラップも併用しています。マメ科の植物による緑肥も交互に行うことで、土壌中の窒素を固定するのに役立つバクテリアを増やし、自然な施肥を促進しています。 選択したより良い葡萄の房に栄養分が集中するように、3 番目の房まで間引きを行い収量を大幅に下げることで、ブドウの通気性と最終的な健康状態を改善し、結果として完全なフェノール熟成を実現します。 収穫は厳選された無傷の葡萄を得るために、重さ15kgのオープンボックスを使用して厳密に手作業で行われます。 その日に除梗し低圧で圧搾後、温度管理されたステンレスタンクに移し、汚染の可能性をなくすために蠕動ポンプを使用してデカンテーションを行い、必要に応じて酵母の代謝を高めるためにマストワインにわずかな酸素を加える、換気ポンプオーバーが行われます。発酵は酵母を添加せずに自然に行われ、二酸化硫黄は最小限に抑えられるか、場合によっては完全になくなります。 栽培や醸造の全てを自然の力に任せるわけでなく、できる限り自然な形でサポートをしていく事を重要視し、より高い品質のナチュラルワイン造りに取り組んでいる新進気鋭のワイナリーです。 初ヴィンテージは2018年となり、今回が日本初入荷となります。

BIANCO PIGLIO 2022

ビアンコピーリオ
品種
カッリカンテ、カタラット、グレカニコ・ドラート
樹齢
70年

ビアンカヴィッラ(エトナ山南西)及びリングアグロッサ(エトナ山北東)。火山性砂質土壌。標高700m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、9月下旬に収穫。
醸造
温度管理したステンレスタンクでソフトプレス。野生酵母にて発酵後、5日間のマセラシオン。同容器にて10ヵ月熟成。So2極少量添加、無濾過にて瓶詰め。
生産本数
2,500本
ワイン名は『白を手にする(つかむ)』。品種割合は非公開になります。淡いオレンジ色で、カリン、洋ナシ、ミントなどの熟した果実とハーブのアロマ。酸が綺麗でバランスがとれていて、色合い通り濃いイメージは無く、あくまで上品でまとまりのある味わい。ネガティブな要素は全くなく余韻にはわずかに香草のような香りが残り清涼感すら感じさせるワインで、力強いオレンジワインが得意でない方にも非常におすすめです。ひっかりがないピュアなワインなので、すぐに飲み干して次のワインに気持ちよく進むこと間違いなしです。補助品種のグレカニコ・ドラートは古くからエトナ近郊で栽培されている品種でガルガネガの亜種ということが分かっています。Alc. 11.5%

ROSSO BRILLO 2019

ロッソブリッロ
品種
ネレッロマスカレーゼ 95%
ネレッロ・カップッチョ 5%
樹齢
平均20年

リングアグロッサ(エトナ山北東)及びランダッツォ(エトナ山北)。火山性砂質土壌。標高600~700m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、10月中旬に収穫。
醸造
野生酵母で温度管理したステンレスタンクにて発酵後、7日間のマセラシオン。同容器にて6ヵ月熟成。So2極少量添加、無濾過にて瓶詰め。その後4ヵ月瓶熟。
生産本数
2,500本
ワイン名は『ほろ酔いの赤』。エチケッタにも描かれている通り自分の息子をモチーフにしたキャラクターがほろ酔いになっています。野イチゴ、スミレの花の香りにブルーベリーやラズベリーの黒赤の混ざった果実味。若々しくフレッシュでいながら程よい重みのある口当たりで、バランスの取れた酸味と滑らかなタンニンが感じられます。火山性土壌由来の火打石や硫黄のヒントもあり、親しみやすく食事にもよりそう心地よいワインです。ブルゴーニュグラスでの提供をおすすめします。Alc. 13%

NAKED 2022

ネイキッド
品種
ネレッロマスカレーゼ 100%
樹齢
平均10年

ランダッツォ(エトナ山北)及びビアンカヴィッラ(エトナ山南西)。火山性砂質土壌。標高600~700m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、9月下旬に収穫。
醸造
22~24度で温度管理したステンレスタンクでソフトプレス。野生酵母にてマロラクティック発酵後、7日間のマセラシオン。同容器にて6ヵ月熟成。So2無添加、無濾過にて瓶詰め。その後4ヵ月瓶熟。
生産本数
1,500本
樹齢の若い樹を使い亜硫酸無添加で少量だけ造られたネイキッドラインです。ネイキッドとは裸を意味している為、ラベルにもありますがありのまま亜硫酸無添加、ネレッロマスカレーゼ100%の華やかな旨味を味わって頂けます。チェリーにスミレの果実と土やハーブの香りにジューシーな赤系果実の味わいと綺麗な酸。華やかで上品な味わいの中にしっかりとした芯のある果実実があり、ほど良いタンニンがボディを形成しています。エレガントで旨味と力強さも兼ね備えているエトナロッソです。今回も年一回の限定入荷となります。ブルゴーニュグラスでの提供をおすすめします。 Alc. 12.5% 

NERO MAGNO 2019

ネロマーニョ
品種
ネレッロマスカレーゼ 95%
ネレッロ・カップッチョ 5%
樹齢
70年

ランダッツォ(エトナ山北)。火山性砂質土壌。標高700m
収穫
手摘みにて非常に厳しく選果し、10月上旬に収穫。
醸造
22~24度で温度管理したステンレスタンクでソフトプレス。野生酵母にてマロラクティック発酵後、20日間のマセラシオン。その後ステンレスタンクにて18ヵ月熟成。So2極々少量添加、無濾過にて瓶詰め。その後10ヵ月以上瓶熟。
生産本数
3,000本
直訳すると『偉大な黒』です。色見が深い赤色の為NERO(黒)と表現しています。鉄分を含む濃いインクの香りに穏やかなタンニンが感じられ、酸のあるラズベリーの果実味が口いっぱいに広がります。熟練された職人のような、派手さはないがしっかりとした真髄が感じられ、旨味のある上品なエミリオシャッカのスタイルを表現しています。ちなみにこのラベルのモチーフはエミリオ本人だそうです。ブルゴーニュグラスでの提供をおすすめします。 Alc. 13%